「スポーツが好きだから、やはり仕事もスポーツに関わっていたい!」そう思う人は少なくありません。しかし、世の中にはあまり「スポーツに関わる仕事にどんな種類があるのか」が知られていないのも事実です。
そこで今回は、スポーツに関わるお仕事28選と各仕事に必要な資格やスキル、就職ルートについてご紹介します。
プロスポーツに関わる仕事
まず、プロスポーツに関わる仕事について見ていきましょう。
1.プロスポーツ選手
スポーツをすることでお金を稼ぐことができるプロスポーツ選手は、スポーツに関わる仕事として真っ先に浮かぶものでしょう。非常に狭き門ですが、プロ選手になることができれば、収入などが青天井になり、人気も出る可能性がり、競技に打ち込むだけの生活ができるという非常に夢のある職業です。
ほとんどの場合、資格などは必要ありませんが、プロスポーツチームと契約する選手であれば、プロチームに実力を認められる必要があり、そうでない個人競技などは大会での賞金を獲得したり、スポンサー企業との契約が必要になってきます。プロとして活躍し続けられる競技の技術があることが最低限となり、人気があることでプロとして生き残っていきやすいと言えます。
2.コーチ
プロスポーツチームの監督やコーチ、そしてプロ選手に対する個人的なコーチもここに含まれると考えて良いでしょう。
プロ選手個人に対するアドバイスであれば、必要な資格がないこともありますが、ほとんどの場合、指導及びチームや試合に対する指揮を取るために必要な資格が規定されています。
特にプロの試合・チームでのコーチの資格はいきなり取れるようなものではない場合が多く、学生スポーツのコーチ資格から上がっていったり、プロ選手からのコーチ転向ではないと取れないことも少なくありません。
また、コーチの資格を持っているだけではなく、プロチームや選手と契約を結ぶ必要があり、最低限の資格+プロをコーチできると認められた実力がないと難しい職業です。
3.アナリスト
最近ではスポーツのデータ化が一気に進んできており、プロスポーツでは特にこういったデータを駆使した戦略を立てることがあり、そのデータ分析などを支えるのがアナリストの役目です。
数字だけではなく、最近では動画による分析なども増えています。スキルや知識として、統計の知識が必須となり、RやPythonなどの統計で使われるプログラミング言語の知識などがあると尚良いでしょう。
ただし、最近ではこういったツールも多く作られ始めたため、統計の知識があれば問題なくアナリストの業務は務まると言えます。
日本ではプロスポーツチームに雇用されているアナリストはまだ多くなく、データを提供する企業やフリーの分析アナリストが多く、どの経由でいけばアナリストとして仕事ができるというのもまだ確立されていません。
4.マネージャー
プロスポーツチームには、必ずと言ってよいほどマネージャーという存在がいます。
チームによって役割が違ったりしますが、チームミーティングの準備やスケジュール管理、試合時のドリンクやベンチの整備、遠征時のホテルやバスの予約など、チームのさまざまな「痒いところに手が届く」ような仕事をしていくような役割です。ウォームアップの手伝いをしたり、試合のスコアをつけたりなども役割として与えられることがあるでしょう。
相手への気遣いなどが重要になってくる仕事であり、対外的な部分も担うためマナーや人当たりが良い人がなる場合が多いように思います。明確に必要な資格というものはありませんが、秘書検定などはあると役に立つでしょう。マネージャーは資格などが必要ないため、プロスポーツチームへの就職活動をしていくという形が一般的なルートでしょう。
5.トレーナー
最近はトレーナーにも非常に多くの種類がありますが、総じて言えるのは選手のトレーニングをサポートする仕事であるということです。
こちらも明確な資格というものはありませんが、トレーニングの理論を検討したり伝えたりするのに、身体のことを知っているということを示すことのできる、理学療法士などの資格や、大学院などに通って博士号などを取得していると納得感が向上するでしょう。
コーチやマネージャーよりは専門分野が分かれているため、プロチームのトレーナーの枠は少し広いと言えます。ルートとしては、一般的な就職活動やコーチなどとの人脈から登用されることが多いです。
6.経営者
プロのチームであれば、基本的に運営は「株式会社」という形式の会社で行われており、プロスポーツという事業として経営されています。そのため、チームを運営するトップはいわゆる経営者がいます。これはオーナーと呼ばれる株主の立場もあり得るでしょうし、GMと呼ばれるチーム運営の実務のトップも経営者と呼べます。
オーナーになるには、チームを立ち上げる or 買収するだけの資金力と経営力が必要ですし、GMになる場合にはオーナーからチーム運営を任せられるだけの信頼と実績を積み上げる必要があります。
7.用具係
用具係が存在する競技としない競技がありますが、特にチームスポーツの場合には用具係がいる場合が多いです。
サッカーでは、「ホペイロ」と認知されているのが有名ですね。選手のパフォーマンスを向上・維持させるため、用具の品質の維持は非常に重要となります。各用具の保管・品質維持の知識や各選手の動きのクセなどを分析するなどの知識が必要になります。
明確な資格はありませんが、各チームに多く存在するわけではないため狭き門になると言えます。
8.営業
あまり知られていませんが、プロスポーツ(特にチーム)の多くの収益はスポンサー企業からの広告で得られています。チームのユニフォームや会場などに企業の広告が出ていることを目にしたこともあるでしょう。
こういったスポンサー企業を探して契約を獲得してくる仕事として営業が存在しています。
プロスポーツ業界で新卒の営業職を採用しているところは多くないため、どこかの企業で営業として実績を残し、その実績を元に転職活動をするというのが現実的なルートでしょう。
9.広報
プロスポーツは人気獲得が重要になります。そのために世界に向けて発信をする仕事が広報です。
最近ではSNSが広まっているためこういったアカウントの運用も広報の仕事になっている場合が多く、場合によっては所属選手のSNS運用状態の管理なども広報の仕事である場合があります。
ただし、キラキラした部分だけではなく、対外的に発信する文章の校正など細かい仕事も多いです。こちらも営業職と同じようにどこかの企業で広報として勤務してからの転職するのが現実的でしょう。
10.マーケティング
試合会場にファンを集めたり、SNSなどを駆使してファン獲得、そして会場での雰囲気作りや各商品作りに至るまで、プロスポーツの売上アップを戦略・企画で目指す仕事がマーケティングとなります。
専門分野が分かれている仕事でもあるため、競技によっては1つのチームや組織に複数のマーケターが存在している場合があります。こちらも何も実績がない状態では採用されることは難しいことが多いため、別の企業で実績を挙げて転職するというのが最も良いパターンと言えます。
11.審判
競技によっては審判も「プロ」となっており、仕事として成り立っています。
競技によって審判になれる難易度は違いますが、大抵の場合は協会が発行している資格を取得する必要があり、その中でもほんの一握りがプロの審判として生計を立てられるということになります。
プロの選手になるよりも狭い門を通り抜ける必要があると言えます。
12.プロモーター
プロモーターは主に格闘技などの試合のマッチングや会場を決めるなどのプロモーションの根幹を担う仕事です。この仕事ができる人は非常に少なく、それでいて試合のマッチングなどが上手くいかない場合には収入が安定しないという部分があります。
大抵の場合、興行が上手くいけば多額の報酬を受け取ることができますので経営者とほぼ同じような立場での仕事と言えます。
13.場内アナウンス(DJ)
各プロスポーツでは、会場を盛り上げるために場内でのアナウンスやDJを導入しています。
選手の紹介だけではなく、試合会場を盛り上げるためのマイクパフォーマンスを求められる場合があります。
アナウンサーになるなど、喋りのプロとして認識される or DJなどで有名になるなどがこのポジションとして選ばれるために必要なことでしょう。複数の競技で掛け持ちしている人もいるため、こちらも人口としては非常に少ないと言えます。
14.チアリーダー
こちらは女性がメインにはなるかと思いますが、試合会場と所属チームを盛り上げるチアリーダーも職業として成り立っています。ちなみに、最近では男性のチアリーダーも少しずつ増えてきているので女性だけの職業ではありません。
また、語学とチアの実力に自信があれば、海外スポーツのチアリーディングにも挑戦できるため、仕事の幅は広がるかもしれません。しかし、収入面でいえばなかなか安定しないという部分はあるかと思います。
15.弁護士
あまり表面上には表れませんが、弁護士もスポーツに関わる仕事として挙げることができます。
特に選手の契約を文章に起こしたりする場合や、各プロフェッショナルをチームに招聘する場合の雇用・契約関係、それに伴うトラブルなど、一般企業よりも複雑な内容が絡んでくるのがプロスポーツの世界になりますので、こういった部分のサポートとして弁護士は活躍できます。
当たり前ですが、日本国内の難関資格の1つである司法試験に合格する必要があります。
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スポーツ選手を支える仕事
次に、スポーツ選手を支える仕事を見ていきましょう。ここからはプロスポーツに限らずスポーツに関わる仕事をご紹介します。
16.ドクター
ドクターとはお医者さんのことですが、スポーツ選手に怪我などは付き物ですので整形外科などを専門とする医者となれば、スポーツに大きく関わる仕事と言えるでしょう。
医師免許を持っていれば、近くでスポーツの試合が開かれる際に会場に応急処置の担当として呼ばれることもあるでしょう。手術で怪我の回復をサポートしたり、回復プログラムを考案したりなど、さまざまな形で専門家としてスポーツに関わることができます。
ただし、ご存知の通り医師免許を取得するのは簡単なことではなく、難関な学部である医学部に入学し、医師免許に合格する必要があります。そのかわり、収入はある程度高額で保証されている職業であると言えます。
17.メンタルトレーナー
精神科医・心療内科医を中心として、メンタルをケアする資格を持っている方が、スポーツ選手のメンタルのサポートする仕事をしていることがあります。
日本ではまだ認知度も人口も少ないのですが、スポーツ選手でもうつ病やメンタルの病に罹ることもありますし、メンタル面の不調を根本の原因としてパフォーマンスを発揮できないという状態になってしまうということもアスリートには起こります。こういった部分のサポートは近年海外を中心に重要とされているため、今後需要が増えていく仕事と言えるでしょう。
医師免許を持っていなくても、メンタルをサポートするコーチのような形で仕事を獲得することはできますが、実績や資格などを持っていると仕事を獲得すること自体はやりやすいでしょう。
18.代理人
こちらは、プロスポーツ選手に関係する職業ですが、選手の代理人としてチームやスポンサーなどを交渉をする職業になります。
アメリカのスポーツ界では代理人がいないと契約すらできないというプロチームなども多く、日本でも代理人が契約交渉をするという場面も増えてきました。弁護士や法律関係の資格などを持っていると仕事はやりやすいですが、最低でも日本国内では「代理人」になるのに必須の資格は現状ありません。
しかし、法律関係や金銭関係の交渉になるためどちらかの専門家であると仕事を取りやすいと言えます。仕事の形としては芸能事務所に近い形になりますので、最初はスポーツ選手の代理を事業として営んでいる会社に入社して仕事を教えてもらうというような形が一般的な入り口と言えそうです。
19.個人マネージャー
代理人が兼任する場合などもありますが、スポーツ選手は有名になってくると各種メディアやスポーツ以外の仕事など段々と競技以外に費やさなければならない時間も増えてきます。
そうした場合に、スケジュール管理や別仕事中の際の外部との連絡など、さまざまなサポートをするために選手個人のマネージャーという仕事も少しずつ注目されています。
どこかに所属すればできるという仕事ではなかなかなく、どちらかというと選手との個人的なつながりが重要になります。
20.栄養士
アスリートにとっての食事は、身体作りの最も重要な部分です。そこを支える仕事が栄養士です。
何を食べるか以上に、どのような栄養素をどれくらい食べるかが身体作りには非常に重要ですが、各食べ物で栄養素を全て把握するのは難しいため、栄養士が選手の食事の栄養バランスと目指したい身体のバランスを見て指導していく形が多いようです。
その他スポーツに関わる仕事
さらに、特定の選手などと関わるのではなく、地域のスポーツを支える仕事について見ていきましょう。
21.スポーツインストラクター
こちらは筋トレなどをメインとしたジムによく存在する職業です。フリーのインストラクターもいますが、基本的にはどこかのジムやスポーツ教室などに所属している形になります。
身体を動かすのが好きな方にはとても良いと思いますし、多くの人に正しい身体の動かし方などを教える形になります。
ジムの採用面接に行って採用されればインストラクターを名乗れることが多いですが、実績や肩書きが多い方が契約やお客さんを繋ぎ止めておきやすい為、重宝されやすいでしょう。
22.スポーツ用品店スタッフ
スポーツ用品店のスタッフもスポーツに関わる仕事としては欠かせないでしょう。多くの選手はこういった地域のスポーツ用品店から用具を揃えるところからキャリアをスタートさせるため、地域のスポーツのサポート+一流選手の下積み自体のサポートができるとも言えます。
アルバイトなどでも求人が出ていることが多いためこういった企業に面接にいってみましょう。
23.スポーツ施設スタッフ
インストラクター以外にも、スポーツ施設の受付や掃除、用具の点検など施設のスタッフという仕事があります。これらも少し遠いですがスポーツに関わる仕事と言えるでしょう。
特定の技術を持っている必要がない仕事が多いですし、あまり正社員などでの求人はありませんが、アルバイトから正社員登用などのパターンも少なくありませんので、挑戦してみましょう。
24.ジャーナリスト
スポーツに関わる記者さんもスポーツに関わる仕事と言えます。スポーツ紙に限らず、競技専門雑誌などもありますので意外と幅は広いです。
試合会場に無料で入れたりする特典もありますし、選手と実際に会話できるというのが記者のメリットと言えるかもしれません。
ただし、辛口記事のつもりで書いたものが炎上することがあったり、何気ない記載で選手個人を傷つける可能性があったりと、バランス感覚が難しい仕事でもあります。
各メディアにまずは記者として入れて欲しいといって面接に行くことが入り口ではありますが、最近ではWEBメディアも発達していますので、自身でサイトを立ち上げて始めてしまうというのも手でしょう。
25.カメラマン
新聞やTVだけでなく、WEBメディアの台頭などもあり、カメラマンの需要が増えてきたという背景がありますが、さらに激しい動きがあって撮影が難しいスポーツに関するカメラマンは一つの専門職として仕事が存在しています。
どこかのメディアに所属するのもありですが、フリーとなって綺麗な写真を撮影してはその写真をメディアに販売するなども仕事としては考えられます。
26.メディア編集者
こちらもスポーツを扱うメディアの仕事になりますが、ジャーナリスト(記者)やカメラマンと比べると少し現場から離れたイメージの仕事にはなります。
記者や映像について内容を確認し、掲載内容・記載内容に問題がないかをチェックして、問題があれば修正をしていく仕事になります。いわゆるメディアの仕事という形になりますので、一般的なファッション雑誌などと仕事の進め方や内容は似ていると言えます。
メディアの企業に入るのが一番手っ取り早いですし、新卒でも採用をしている企業がありますので、求人を探してみると良いでしょう。
27.スポーツ用品企画
各競技のシューズやウェア、各種用具に至るまで、現在でも各メーカーが凌ぎを削って「良いもの」を生み出し続けています。
この「良いもの」を生み出すための企画をする仕事が「スポーツ用品企画」になります。マーケティングの知識や商品、競技の知識が必要で、実際の使用する人の見解が必要になる仕事でもありますので、スポーツ経験者が優遇されている面があります。
各メーカーに入社して商品企画の部門に入れるように社内で実績を積むというのが一番のルートとなるでしょう。
28.協会スタッフ
各競技には大抵の場合で「協会」という本部のような組織が存在しています。
その競技の規模にもよりますが、この本部の協会スタッフも給料が出て仕事として成り立っていることがあります。
協会スタッフやリーグ本部などは採用をそこまで積極的にしないことが多いため、スタッフとして採用される可能性は高くありませんが、常に好きな競技のことを考えていられるため一つの競技に傾倒している方にとっては嬉しい仕事でしょう。
スポーツ経験者に適した仕事をしたいなら
いかがでしたでしょうか?
ここまでご紹介した仕事は、「スポーツに関わる仕事」です。
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